桧の耐震強度実験を5日間かけて実行。

  岐阜県美濃市にある岐阜県立森林文化アカデミーで平成19年11月21日から5日間、「耐震シェルター工法」の耐震強度実験を行いました。

 この実験は、
24cm角の桧の柱と鴨居でなる簡易構造にたいし、横からの圧力を加え桧の耐震性を測定するものです。


 実際の建築では、「耐震シェルター工法」という24cm角の桧の大黒柱4本を家の中心に使う方法です。

 これは、大きな柱で守られた部屋を家の中に造ることでいざと言うときにシェルターの役目を果たすことになります。

  安心して暮らせる住まいや木材の本当の実力を実証する為に今回の実験を行いました。


岐阜県立森林文化アカデミー

実験は、岐阜県美濃市にある県立森林文化アカデミーで行われました。ここは、地域の抱える森林・林業の問題を、地域の人たちと一緒になって解決していくことを主眼に、研究と教育を行う学校です。

 

この

 

実験に使った東濃桧を提供

実験に使った東濃桧は、東白川製材(協)がご提供させていただき、「耐震シェルター工法」を実践している工務店様と共同で行いました。


実験装置にセット

 装置に実験用構造物をセット。

 


 

 

 

熟練された職人さんにより準備
実験は、実験素材である東濃ひのきを建築工務店の熟練された職人の手により実際の家づくりと変わらない施工で準備されました。

9パターンの実験

実験は、全部で9回行いました。3回が「耐震シェルター工法」の実験で6回が比較対照用の実験を実施。

 


実験

 実験は5日間にわたり行われました。実験用の構造組の内容設定を少しずつ変えることで、より幅の広いデータを収集しました。



この

 

 実験の内容は、地震の揺れに対する横から加わる圧力に木材がどこまで耐えられるかと言うものです。


極限まで加える圧力

 左右への揺れを人工的に発生させてデータを測定

 

この

 

 

プロフェッショナルの眼

数値的なデータだけでなく、製材・木造在来工法建築のプロフェッショナル達が圧力に対する木材の状態を観察。


極限を体験した木材

左右の揺れを与えた後に極限まで圧力を加える実験を行う。

 

 

 

 

木材補強用のホールダウン金物が切れて破損するまでの極限的な圧力を桧の構造材に体感させる。(写真上::3.5t用の引寄せ金具使用)


東濃ひのきへの影響

実験後に構造組を解体して東濃ひのき材へのダメージを検証する。

この実験で一番圧力が加わる柱と梁の結合部に注目する。


 

 

圧力の痕跡

極限まで与えた痕跡が(写真左)と(写真下)の状態。圧力のすさまじさも感じますが、木の持つ柔軟性、圧力への吸収力、復元力なども確認できました。


実験の結果について

 構造計算:壁量計算ルートの壁倍率数値の比較では、構造用合板使用を2.5に対して耐震シェルター工法は5.0という数値がでました。日本が古来から育んできた伝統的な木材工法は、大黒柱と小黒柱に鴨居差しと言ったものでした。耐震シェルター工法は、それが進化したものです。

 

 

 

この実験の詳細な好評がでましたら後日掲載します。


   
       
   
   
   

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